2013年5月4日 ビューティフルライフ
尊敬する師から教えてもらった言葉があります。
『地球規模で考える』
文字にするとたったこれだけですが、この言葉に助けられたことが何度もあります。かつて部門の長の立場で色々な案件を抱えて思ったように結果がでない・・・突発的なトラブル、想定外の出来事など、発生する度に悩んでばかりいました。でもある出来事を契機に、これらの言葉を学びそれ以降、少しずつ悩みをコントロールできるようになったのです。
私が引き起こしたトラブルで顔面蒼白になったことがあります。このままではお客様に迷惑をかけてしまうといった、絶対あってはならないことでした。その時、その瞬間の私の気持ちは「なんでこんなときにこんなことが起きるんだろう」「○○のせいでこんなことになったんだ」とか「もう無理だ、だめだ・・・どうしよう・・・」といった感じでした。私の様子を直ぐに感じ取ったその師から火の出るような勢いで注意を受けました。
「悩んでどうするんだ!考えろ!悩むことと考えることは違う!」
そんな緊急を要する重大なトラブルの時ほど焦らず冷静に頭を働かせて考えることの大事さを痛感しました。悩んで悔やんで機能停止状態だった私に、強烈なインパクトとともに仕事を教えていただきました。冷静に考えて具体的に行動し交渉した結果、ダメージを最小限にすることができたのです。
とはいうももの、お客様や社員に迷惑をかけてしまったことを私は引きずっていました。くよくよしている自分がそこにいました。その時の私は悲劇のヒロインみたいな心境で周りにどれだけマイナスの影響を与えているかがわかっていませんでした。社内にそんな暗い顔をした人間がいて心地いいとは誰も思わないでしょう。すぐにまた呼び出されました。
『おまえの悩みなんて地球規模で考えたら小さなこと』
と教えられました(実際はこれ以外にもたくさん指導されたと思いますが)。自分の考えの狭さに改めて気付かされました。目からうろこでした。悩んでいる自分が恥ずかしくなりました。それからです。少なくともつまらないことでは悩む頻度が減りました。地球規模で考えたら大抵の出来事の悩み事は小さなことに思えてきました。
仕事も人生も常に順風満帆ということは滅多にないと思います。ある意味仕事とは、何か行動を起こしたときに当然のごとく発生する数々の問題を分析し、解決策を考え、実行して乗り越えて結果を出し、成果をあげることだと思います。もし、些細なことを気に病んで思考が停滞するようなことがあってはただ時間だけが過ぎていくだけで、行動しなければ結果も出ません。人間ですから、今でもちょっとしたことにつまずくと悩んだりもします。でもそんなときに『地球規模で考える』と、直ぐに前向きになれる気がしています。まずやってみようという気持ちが湧いてくるのです。
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